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Ideology of Genocide

最近の中東情勢を見ると、民族の融和は難しい問題だと感じます。14年前のルワンダもフツ族とツチ族の民族対立が根幹にあります。しかし、今、平和なルワンダを見ると、不可能なことはないとさえ感じます。

ずっと考えていました。ケニヤやウガンダから来ているアフリカ人の知り合いは、タクシー運転手やバーで出会ったルワンダ人の人とたまに大量虐殺について話しをするそうです。彼らの中にはまだまだ怒りが強いようで、今にもまた同じようなことが起こりそうな勢いだと言います。一方で私が知り合ったルワンダ人の子供や大人にちらりと話しを聞くと、今はルワンダは平和に暮らしている、と。でも、本音はどうなんだろう・・・。

国立公園で仕事をしているあるルワンダ人の人は、こんな話をしてくれました:ある日、旅行者が彼のところへやってきて、「君、ツチ族、それともフツ族、どっち?」とたずねたそうです。彼は笑顔で、しかしはっきりと「私はルワンダ人です」と応えたそうです。そのとき、その場はシーンと静まり返り、その後その旅行者は何の質問もしなかったそうです。

このルワンダ人の若い青年の中に、大きな歴史と苦難を乗り越えてきた国の国民としての誇りが、はっきりと見えたような気がしました。

人それぞれ、まだまだ、心の中で思うことはあるのかもしれませが、大量虐殺のイデオロギーは、子供たちの間に強く残っているようです。こちらで1月の新聞を読んだ際、面白い記事を見つけました。Secondary schoolPrimary schoolを担当しているEducation Ministerが、国家の2009年の目標の一つとして小学校などに存在している大量虐殺のイデオロギーを一掃することを掲げている記事でした。そしてつい数日まえ、BBCで古いですがこんな記事を見つけました(
http://news.bbc.co.uk/2/hi/africa/7246985.stm)。

子供たちはこういった歴史を親や学校から学びます。大人社会の根深いところに、まだまだ取り組むべき問題が残っています。子供たちの未来のために。




写真左=Ruhengeriの子供たち
(Photo©Kadae.C)